「ネット高校」と呼ばれる、新しいジャンルの高校が日本に誕生します。
その名も「N高等学校」。
ニコニコ動画で知られる「KADOKAWA・DWANGO」が運営する、次世代型の高等学校になります。
新たな領域への一歩となるネット高校。
その挑戦に、多方面から賛否の声が挙がっているようですね。
ネット高校のメリット・デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?
ネット高校とは?
カドカワによる「N高等学校」
ネット高校とは、その名の通り「インターネット上の高校」のことを指しており、高校の履修過程をネット上のみで完結させる高校のことを指します。
現在巷で話題になっているのは、2016年春から開講する予定のN高等学校。
ニコニコ動画の運営としても知られる、KADOKAWA・DWANGOが運営を務めます。
実はすでにネット高校は存在している?
N高等学校の2016年開校のニュースが大々的に報道されていますから、「ネット高校がついに世に現れるのか!びっくり!」と思う方も多いと思います。
「初のネット高校か。賛成意見どうのこうのー!反対意見どうのこうのー!」って、ネット上ではかなりの話題にもなっています。
ですが2015年10月現在。
すでにネット高校は存在していて、実はとっくに開校しているんですよ。
2015年春に開校したネット高校、その名も「明聖サイバー学習国」。
名前からしてすでに、最先端を突き進んでいる感じがします( ゚Д゚)
「サイバー」で、しかも「学習国」ですからね。
学習国は合衆国と掛けたんでしょか?(´_ゝ`)
明聖サイバー学習国は千葉県の私立高校・明聖高等学校が運営している通信制高校なので、ポッと出の通信制高校ではありません。
ちゃんとした実績のある高校が運営元ですので、名前だけ見て「宗教か?」とか思っちゃだめですよ(; ・`д・´)
ネット高校のメリット
楽しみながら学校生活が送れる
話題沸騰のネット高校ですが、気になるのはやっぱりネット高校のメリット・デメリットですよね。
すでにSNSをはじめとして、ネット上には多くの賛否両論の声が挙げられています。
まずはネット高校のメリットから見ていきましょう。
例えばN高等学校
N高等学校について調べて見た第一印象は、「かなり楽しそう」だということですね。
個人的に一番驚いたのは、N高等学校の文化祭。
知っている人は知っている、とある催し物をN高等学校の学園祭にするとのことなんですが、一体何か分かりますか。
なんとですね。
ニコニコ超会議なんです。
ニコニコ超会議っていったら、年に一度のお祭り騒ぎ。
ニコニコ動画で活躍しているゲーム実況者や、歌い手、演奏者などが集い、ニコニコ動画ファンと盛大に盛り上がる一大イベントです。
そんなニコニコ動画がN高等学校の学園祭と兼ね合わせるそうなんですよ。
いやあ、これには驚きです。
例えば明聖サイバー学習国
明聖サイバー学習国も負けず劣らず、「楽しそう」というイメージでした。
なんと明聖サイバー学習国の生徒は、「アバター」を通して学校に通学するそうなんです。
アバターっていってもあれですよ。
青色3Dの彼らではありません。
ネット上の自分の身代わりのことです。
アメーバピグとかハンゲームとかで有名ですよね。
まあ、ネット高校と言っているくらいですから、ちゃんとしたテストとかレポートもあるんですよ。
しかしさすがのサイバー学習国。
ただのテスト・レポートじゃ終わりません。
テストやレポートでを合格すると、MSポイントなるポイントを獲得することができます。
そのMSポイントを用いて、自分のアバターに使えるアイテムを購入することができるんです!( ゚Д゚)ヒョエー!
金銭的な負担が軽い
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ネット高校に共通しているメリットのひとつが、学費の安さ。
ネット高校の学費は、高等学校等就学支援金制度を用いれば、年間の学費が10万円を切るという破格っぷり。
金銭的事情で私立高校には通えないという家庭にとっても、非常に安心できる金額設定となっています。
ちなみにN高等学校は「私立高校」となっています。
一般的な私立高校の学費と比べてみると、より一層ネット高校の学費の安さが一目瞭然になりますね。
参考:私立高校の学費相場
高校1年 116万1743円
高校2年 84万7989円
高校3年 87万6466円引用元 http://allabout.co.jp/gm/gc/10627/2/
高校卒業の資格が受け取れる
「ネット高校卒業」と聞くと、なんかパッとしないイメージがありますよね。
ですが甘く見てはいけません。
ネット高校を卒業すると、全日制高校卒業と同じ卒業資格を受け取ることができるんです。
※高等学校卒業資格のこと
この辺は普通の通信制高校と同じですよね。
ちなみに明聖サイバー学習国を卒業したとしても、卒業証書に書かれるのは「明聖高等学校 通信制課程普通科卒業」という文言です。
まあ、さすがに卒業証書に「サイバー」とか「学習国」とか書かれているとなんとなく不安になりますし、この辺は安心できるポイントだと思います。
専門的知識が身につく
特にN高等学校にいえることなんですが、「自分の好きなことを学べる」という点も大きなメリットです。
N高等学校では「プログラミング」、「創作」、「文芸小説」、「エンタメ」、「職業体験」など、多彩な課外学習を受けることが可能。
しかも講師は各界のプロフェッショナルばかりとのこと。
個人的にはプログラミングとエンタメの授業を受けてみたいですね(´_ゝ`)
ちなみにプログラミングはdwangoが、エンタメは電撃が課外学習を仕切っていくようです。
これ、何気にすごいことですよ。
しかも自分の好きな事を中心に学ぶことができますから。
そりゃ専門的知識もどんどん身についていきますよ(∩´∀`)∩
ネット高校の課外活動で得た経験を基に、卒業後の進路を考えることもできますね。
N高等学校卒業後、「dwango」や「カドカワ」、「電撃」への即就職が可能になってくるのかもしれません。
不登校でも卒業がしやすい
ネット高校一番のメリットとして挙げられるのが、「不登校でも卒業できる」という点です。
なにせ、通学する必要がありませんからね。
ネット環境さえあればいつでも授業を受けることが可能。
人との関わり合いが苦手な生徒であっても、コミュニケーションを強制されるわけではありませんので、安心して学び続けることもできます。
ネット高校のデメリット
ネット高校のメリットを多数挙げましたが、やっぱりデメリットの方が気になりますよね。
以下、ネット高校における主なデメリットをチェックしていきましょう。
コミュ障製造所になりかねない?
ネット上で一番目立った意見がこれでした。
N高等学校のスケジュールを見ても、実生活で学校に通うのは年に4、5回ほどだそうです。
「ネット高校=リアルな学校生活ではない」というのは事実ですから、どうしても現実世界でのコミュニケーション能力は育成されません。
いわゆるコミュ障(コミュニケーション障害)と呼ばれる人間が、次々と生み出されるのではないかと危惧されているようです。
高校卒業後の進路に困窮する?
上述したコミュニケーション能力不足が、社会進出の足枷になるという声もありました。
いくら専門的知識を身につけても、それらを活用することができなければ意味がありません。
企業側としても、コミュニケーションが取れない人間は採用したくないことでしょう。
ネット高校を卒業した後、結局引きこもりになる未来が想像できてしまうということですね。
結局卒業できない?
さらに、「通学しなくても良いという簡便さが、一層卒業を困難にしている」という興味深い意見もありました。
ネット高校では通学せずとも、ネット上だけですべての授業、学校活動が完結(特別行事を除き)します。
「自宅で好きな時間に授業を受けることができる」という環境のせいで、授業などに対する強制力が失われてしまい、結局ネット授業自体を受けなくなる。
そんな事態も想像されているようです。
ネット高校とはいえ、卒業要件を満たさなければ卒業できません。
当たり前です。
ですから「ネット高校という緩い環境が、結局卒業できない人間を生み出す」という声も挙がっているんですね。
管理人の所感
ちなみにネット高校にも入試が存在します。
明聖サイバー学習国では、作文と個人面接によって生徒のやる気を確認。
合否判定には、それまで通っていた学校の評定や出席状況は一切加味しないようです。
N高等学校にも入試はあるようですが、具体的な情報はまだ公表されていません。
恐らく明聖サイバー学習国と同じく、作文と個人面接のみになるとは思いますけどね(´_ゝ`)
賛否両論の声が多数挙がるネット高校。
管理人は「まだまだ不備がたくさんありそうだけど、将来的に発展していき、メインの教育機関のひとつになるだろうな」と思っています。
高校を卒業していない人でも、高等学校卒業資格が受け取れますからね。
しかも楽しみながら、自分の好きなことを学びながら。
やっぱりこれはかなり大きいメリット。
今後の展開に期待していきたいところです。
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